この度、第12回日本皮膚科心身医学会を2022 年1月15日、16日にさいたま市大宮のソニックシティとWEB のハイブリッドで開催させていただくことになりました。本学会としては初めて2日にわたっての開催を予定しており、少しでも多くの方にご参加いただきたいと考えています。
　学会のテーマは、「皮膚科心身医学のスペシャリストから学ぶ」としました。私は今回、会長を務めさせていただきますが、皮膚科心身医学の分野は、アトピー性皮膚炎の診療を通じて、その必要性を実感しているものの、なんとなく関わっている程度の初学者です。その私に、この任が与えられた理由として、多数いると思われる、私と同様の状態の方、あるいは、さらにその入り口あたりにいる方たちに、皮膚科心身医学をよく知り、使える様にする学会運営が期待されていると考えました。そこで、自分自身をその代表と考え、現時点で自分が、知りたい、あるいは、必要としている、知識や技術を修得するためのプログラム編成を考えました。
　私のような初心者には、皮膚科心身医学がこの患者には必要だと感じても、対処方法が多すぎて、何をすれば良いのかわからない、患者を目の前にするとうまく話を進められない、など、臨床応用には壁を感じることも多いはずです。そこで、少しでも皮膚科心身医学的アプローチを使えるように、「皮膚科心身医学を実践するための準備」、「心身医学用語解説」、「いつ心身医学を使うか」、「5分で使う皮膚科心身医学の技」、「得意な対処方法を極める」などの内容について、スペシャリストの先生方からご講演いただきたいと思っています。また、信州大学子どものこころの発達医学の本田秀夫先生に「発達障害への対応」、獨協医科大学埼玉医療センターこころの診療科、井原裕先生に「生活習慣医学の観点から見たアトピー性皮膚炎」をご講演いただきます。スポンサードセミナーでも、深く、広く、皮膚科心身医学について議論していただきたいと思っています。
　収まるかと思われたコロナ渦は、オミクロン株の出現により、どれだけ現地でご参加いただけるか不透明ですが、現地での直接のやりとり、リモートならではの参加しやすさ、それぞれの利点を活かして、本学会を楽しんでいただきたくお願い申し上げます。　

第12回日本皮膚科心身医学会
会長　片桐　一元
獨協医科大学埼玉医療センター皮膚科